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GIGAスクール運営支援センター整備事業とは何か?【2026年版】補助率と対象経費

ICT運用支援の体制整備に要する経費を対象とする事業です。

機器を整備した後に必要になる運用の部分を支えるものです。端末やネットワークの補助が「入れる」費用を対象とするのに対し、この事業は「使える状態を維持する」費用を対象とします。

都道府県の制度整理では、負担割合は国3分の1、市町村3分の2とされています。

対象経費は、ICT運用支援(ヘルプデスクの運営及びサポート対応、ネットワークのトラブル対応、ICT人材の確保及び育成)などを行うための体制整備に要する経費です。人件費、謝金、旅費、委託料、備品購入費、消耗品費、印刷製本費、通信運搬費、雑役務費等が含まれます。

この記事では、①事業の概要、②対象経費、③負担割合、④体制の作り方、⑤留意点、の5点を整理します。

この記事の要点

  • GIGAスクール運営支援センター整備事業はICT運用支援の体制整備に要する経費を対象とする
  • 負担割合は国3分の1、市町村3分の2
  • 対象経費はヘルプデスクの運営、ネットワークのトラブル対応、ICT人材の確保及び育成などの体制整備費
  • 人件費、謝金、旅費、委託料、備品購入費、消耗品費、印刷製本費、通信運搬費、雑役務費等が含まれる
  • 機器の整備費とは別の区分なので、予算は分けて組む

事業の概要はどうなっているのか?

運用の体制を整える事業です。

項目 内容
名称 GIGAスクール運営支援センター整備事業
目的 ICT運用支援の体制整備
事業主体 市町村(都道府県が広域で実施する形もある)
負担割合 国3分の1、市町村3分の2
対象経費 体制整備に要する経費(人件費、委託料等)

「センター」は建物ではない

名称に「センター」が入っていますが、建物を建てる事業ではありません。運用を支える体制のことを指します。

実務では、委託により事業者にヘルプデスクと障害対応を担わせる形が中心です。

整備から運用への転換

GIGAスクール構想の第1期では、端末とネットワークの整備が中心でした。整備が進んだ結果、課題は運用に移りました。

端末がつながらない、アカウントが使えない、プロジェクターが映らない。こうした日常の障害に対応する体制が必要になります。

広域で実施する形がある

市町村単独では規模が小さく、委託の単価が高くなる場合があります。都道府県が広域で実施する、複数市町村が共同で実施するといった形があります。

共同化すれば単価は下がりますが、学校ごとの事情への対応は弱くなります。

機器の整備費とは別

端末の整備は公立学校情報機器整備事業費補助金、ネットワークは地方財政措置。これらとは別の区分です。

したがって予算は分けて組みます。端末の補助制度はGIGAスクール構想の端末整備に使える補助金は何か?で扱っています。

ICT整備の補助金全体

ICT整備に使える制度の全体像は学校のICT環境整備で使える補助金まとめで扱っています。

事業の継続性を確認する

国の予算事業のため、年度ごとに措置の内容が変わることがあります。

複数年度の委託契約を結ぶ場合、事業が継続する前提で組むとリスクがあります。所管部署に確認してください。

対象経費は何が含まれるのか?

体制整備に要する経費です。

区分 内容
ICT運用支援 ヘルプデスクの運営及びサポート対応
ICT運用支援 ネットワークのトラブル対応
ICT運用支援 ICT人材の確保及び育成
経費の種類 人件費、謝金、旅費、委託料、備品購入費、消耗品費、印刷製本費、通信運搬費、雑役務費等

ヘルプデスクの運営が中心

学校からの問い合わせを受け、電話やリモートで対応する窓口の運営です。対応の記録、エスカレーション、事業者への引継ぎ。

委託する場合、受付時間と対応範囲を仕様で決めます。

ネットワークのトラブル対応

つながらない、遅い、特定の教室だけ使えない。こうした障害の切り分けと復旧です。

校内の機器の問題か、外部回線の問題か、設定の問題か。切り分けができないと復旧に時間がかかります。

ICT人材の確保及び育成

対象経費に「ICT人材の確保及び育成」が含まれます。したがってICT支援員の確保や、地域の人材の育成が対象になり得ます。

ICT支援員の位置づけはICT支援員の配置に補助はあるか?で扱っています。

人件費が対象になる

経費の種類に人件費が含まれます。直接雇用した職員の人件費も対象になり得ます。

ただし対象となる範囲は所管部署の運用によります。採用の前に確認してください。

委託料が対象になる

事業者に委託する場合の委託料が対象です。実務ではこの形が多くなります。

委託の仕様に何を含めるかが、対象経費の範囲を左右します。

備品購入費も含まれる

備品購入費、消耗品費が経費の種類に含まれます。ヘルプデスクの運営に必要な機器や、代替機の調達が該当する場合があります。

ただし端末そのものの整備は別の補助金の対象です。重複して申請できません。

負担割合はどうなっているのか?

国3分の1、市町村3分の2です。

区分 割合
国 3分の1
都道府県 ー
市町村 3分の2

市町村の負担が大きい

国3分の1に対し市町村3分の2です。端末の購入補助(国3分の2)とは逆の構造です。

したがって運用の費用は、整備の費用より自前の負担割合が高くなります。

毎年発生する費用である

整備費は単年度ですが、運用費は毎年かかります。3分の2の負担が毎年続きます。

したがって年間の負担額を前提に、継続できる規模で体制を組む必要があります。

地方財政措置も併せて見る

学校のICT環境整備3か年計画では、必要な事業費を単年度1,464億円とし、所要の地方財政措置が講じられるとされています。ICT支援員の配置もこの事業費に含まれます。

したがって補助の3分の1と地方財政措置の両方で財源を見ます。計画の内容は学校のICT環境整備3か年計画とは何か?で扱っています。

予算要求での説明

運用費は目に見える成果が出にくいため、査定で削られやすい部分です。

障害の件数、対応に要した時間、授業が止まった回数。こうした数値を記録して示すと説明になります。

規模の設計が負担を決める

受付時間を長くする、常駐にする、代替機を多く持つ。手厚くすれば費用が上がります。

必要な水準を決めてから委託の仕様を作ってください。事業者の提案に任せると、過剰な仕様になることがあります。

共同化で単価を下げる

近隣市町村と共同で委託すれば、規模の効果で単価が下がります。都道府県が広域で実施する形もあります。

ただし調整に時間がかかります。早めに打診してください。

体制はどう作るのか?

役割分担を決めることが中心です。

段階 対応者
教室での一次対応 教員、ICT支援員
電話・リモートでの対応 ヘルプデスク
現地での復旧 ICT支援員、事業者
機器の修理・交換 事業者、メーカー
ネットワークの切り分け ヘルプデスク、情報政策部署

3段の切り分けを決める

教室で解決するもの、ヘルプデスクが対応するもの、事業者が対応するもの。この切り分けを決めてください。

切り分けがないと、学校がどこに連絡すればよいか分かりません。

連絡先を一本化する

学校から見て連絡先が複数あると、判断に迷って連絡が遅れます。まずヘルプデスクに連絡する形に一本化してください。

ヘルプデスクが振り分けます。

受付時間を授業時間に合わせる

障害は授業中に起きます。したがって受付時間が授業時間をカバーしていなければ意味がありません。

一方、時間を長くすれば費用が上がります。実際の問い合わせの時間帯を記録して、必要な範囲を決めてください。

代替機を用意する

端末が壊れたとき、修理の間に使える代替機がなければ授業に影響します。一定数の代替機を持つ設計が実務的です。

台数は故障率から見積もります。

対応の記録を残す

いつ、どの学校で、何が起き、どう解決したか。記録を残すと、同じ障害の再発を防げます。

記録は予算要求の根拠にもなります。委託の仕様に記録の提出を入れてください。

情報政策部署と連携する

ネットワークの問題は、学校の外にあることがあります。自治体の情報系ネットワークを経由している場合、ボトルネックが庁内側にあります。

教育委員会と情報政策部署の連携が必要です。

留意点は何か?

整備費と運用費を分けることです。

誤解 実際
機器を入れれば使える 障害対応の体制がなければ授業が止まる
補助率は端末と同じ 国3分の1、市町村3分の2。端末より自前負担が大きい
建物を整備する事業 体制整備の事業。建物は対象ではない
一度作れば終わり 運用費は毎年発生する

整備費だけで予算を組むと足りなくなる

端末とネットワークの整備費だけで予算を組むと、運用の段階で費用が出てきます。

整備の計画を作る時点で、運用費を年間いくら見込むかを並べてください。

委託の仕様を自前で作る

事業者の提案をそのまま仕様にすると、必要以上の体制になることがあります。必要な水準を自分で決めてから仕様を作ってください。

受付時間、対応の範囲、代替機の台数、記録の提出。これらを明記します。

単年度契約では人が入れ替わる

単年度の委託では、年度が変わると担当者が変わります。学校の事情を把握した人が継続しないと、支援の質が下がります。

複数年度の契約や、同一人の継続配置を仕様に入れる団体があります。

事業の年度ごとの扱いを確認する

国の予算事業のため、措置の内容が年度で変わることがあります。負担割合や対象経費が変わる可能性があります。

複数年度の契約を結ぶ前に、所管部署に確認してください。

教員への周知を行う

体制を作っても、教員が使い方を知らなければ機能しません。連絡先、受付時間、対応できる範囲を学校に周知してください。

記録を次の予算に活かす

障害の件数と内容を集計すると、機器の更新が必要な学校や、追加の研修が必要な分野が見えます。

運用の記録は、次年度の整備計画の材料になります。

よくある質問

Q. GIGAスクール運営支援センター整備事業とは何ですか。

A. ICT運用支援の体制整備に要する経費を対象とする事業です。ヘルプデスクの運営及びサポート対応、ネットワークのトラブル対応、ICT人材の確保及び育成などを行うための体制整備費が対象です。

Q. 負担割合はどうなっていますか。

A. 都道府県の制度整理では、国3分の1、市町村3分の2とされています。端末の購入補助(国3分の2)とは逆の構造で、自前の負担割合が高くなります。

Q. 建物を建てる事業ですか。

A. 違います。名称に「センター」が入っていますが、運用を支える体制のことを指します。実務では委託により事業者にヘルプデスクと障害対応を担わせる形が中心です。

Q. どんな経費が対象になりますか。

A. 人件費、謝金、旅費、委託料、備品購入費、消耗品費、印刷製本費、通信運搬費、雑役務費等が経費の種類として挙げられています。

Q. ICT支援員の費用も対象になりますか。

A. 対象経費に「ICT人材の確保及び育成」が含まれるため、支援員の確保や地域の人材の育成が対象になり得ます。ただし対象となる範囲は所管部署の運用によります。

Q. 市町村単独で実施しなければなりませんか。

A. 都道府県が広域で実施する形や、複数市町村が共同で実施する形があります。共同化すれば委託の単価は下がりますが、調整に時間がかかります。

まとめ

GIGAスクール運営支援センター整備事業は、ICT運用支援の体制整備に要する経費を対象とする事業です。名称に「センター」が入っていますが建物を建てる事業ではなく、運用を支える体制のことを指します。実務では委託により事業者にヘルプデスクと障害対応を担わせる形が中心です。

負担割合は国3分の1、市町村3分の2とされています。端末の購入補助が国3分の2であることと比べると、自前の負担割合が高くなります。さらに整備費が単年度であるのに対し、運用費は毎年かかります。したがって継続できる規模で体制を組む必要があります。

対象経費は、ヘルプデスクの運営及びサポート対応、ネットワークのトラブル対応、ICT人材の確保及び育成などを行うための体制整備に要する経費です。経費の種類として人件費、謝金、旅費、委託料、備品購入費、消耗品費、印刷製本費、通信運搬費、雑役務費等が挙げられています。

体制づくりで中心になるのは役割分担です。教室で解決するもの、ヘルプデスクが対応するもの、事業者が対応するもの。この3段の切り分けを決め、学校から見た連絡先を一本化してください。あわせて受付時間を授業時間に合わせ、代替機を一定数用意し、対応の記録を残す形にします。

注意すべきは、整備費だけで予算を組むと運用の段階で費用が出てくる点です。整備の計画を作る時点で、運用費を年間いくら見込むかを並べてください。あわせて委託の仕様は自前で作り、必要な水準を決めてから事業者に示してください。事業者の提案をそのまま仕様にすると、必要以上の体制になることがあります。

参考・出典

記載の負担割合および対象経費は公表時点のものです。国の予算事業のため年度により措置の内容が変わることがあり、対象経費の範囲は所管部署の運用により異なります。個別の適用は文部科学省および都道府県・市町村の所管部署にご確認ください。

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